米国で2011年度に入学した小学生の65%は、大学卒業時、今は存在していない職に就くだろう
–米デューク大学・研究者 キャシー・デビッドソン
これは、文科省が教育改革するにあたって引用した文言で、あまりにも有名だが、俺は有名な大先生のお言葉を聞いた時、こうつぶやかざるを得なかった
それ、ダーウィンが同じようなこと、言うとったで
–福岡市南区大橋 学習塾経営 30代男性 A・Sugiyama氏
そうなのだ。ダーウィンは進化論で、次のような名言を残している。
最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である。
そう。恐竜は最も強い種だったが、滅んだ。でも、人間は変化できる種である。だからこそ、生き残ってきたし、これからも生き残るために変化を厭わないだろう。
だから、今、存在しない職業に就くことは容易に想像できる。
変化しなければ、生き残れないんだから。
ただし、今の世の中、社会保障がしっかりしているので、変化しなくても死ぬことはないだろう
俺が思うことはこうだ
変化しなければ、楽しく生きられない
変化しなければ、生活の多くの場面で我慢を強いられる
自分のやりたい仕事ができない、行きたい所に行けない、会いたい人に会えない…
でも、変化したものだけが自分のやりたい仕事ができ、行きたい所に行き、会いたい人に会える
変化に適応することで、楽しく生きられるのだと俺は考える
ここからが本題だが、俺は「学ぶ」ことそのものが変化に適応することだと思うのだ。
新しい大学入試改革で謳われている3学力がコチラ。( )内は俺が記した部分です。
[下層] 知識・技能(学力①「知る」)
[中層] 思考力・判断力・表現力(学力②「考える」)
[上層] 主体性・多様性・協働性(学力③「行動する」)
①②③はバランス良く学ぶのが理想かもしれないが、土台にある知識・技能なくして学力②や③はつかないはずだ
だから、適当に言うと以下のような割合で学ぶ時間を取るのが理想か、書いてみる(杉山の適当な考えなので無視して下さい)
小中学生は①:②:③=8:1:1
高校生は①:②:③=3:4:3
大学生は①:②:③=1:3:6
年齢が上がるにつれて、上層の学力③「行動する」を鍛える時間が多くなる。そりゃあ、社会に出ていかなければならないんだから、もっと多くてもいいかもしれない。
それで、今年度から俺は大きく指導方法を変えた。
批判を受けること承知で、知識や技能を学ぶところは思い切り効率化するべきだと考え、映像授業を取り入れた。
従来は授業メインだったが、やめた
授業はサブで、生徒との対話をメインに据えた
俺が大好きな授業をやめるというのは苦渋の決断でもあった
他にもいろいろな思いはあるが、大学までの学びで「知る」という部分の学びは最大限効率化しないと、子どもたちの時間が本当に足りなくなると考えた
今の中学生や高校生は忙しすぎる
特に福岡の子たちは授業と部活と塾に忙殺されている
奈良や大阪はあんなではなかったと思う
だから、知識・技能を学ぶ時間というのは最大限効率化し、余った時間を自分の好きなことに没頭してほしいと考えている
その没頭する力こそが、のちに学力③「行動する」に大きく影響してくると俺は確信しているからだ(この話も別の記事でしたい!)
目の前の入試の結果にこだわることは大前提として、その先、俺の手が離れても、こどもたちが、一人で学べるような人間に育てることを真剣に考えた結果、今のスタイルに落ち着いた。
もちろん、これからもカスタマイズしていく。
むちゃくちゃ大改革をしたのにも関わらず、付いてきてくれている生徒たち、そしてその親御さんたちには感謝しかない。(本当にいつもありがとうございます。)
まずは目の前の結果を出さねばならぬし、ここはきちんとクリアしていきたい。
その上で、俺のミッションはただ一つである。
こどもたちの前に広がるミライの可能性をグググっと広げることである。
そして、将来こどもたちが自分の好きなことをやって、人の為になることをして、世界のハッピーを少しでも増やしてくれたら、俺は超ハッピーなのだ。
おしまい